【質問】
私は毎回トレンド相場で取引をしているのですが、どうしてもトレンドの転換点が掴めません。ストキャスティクスやRSIを使ってみたのですがどちらかというとレンジ相場でしか使えなかったのでトレンド相場でのトレンドの転換点を見るための指標を教えて下さい。
【回答】
トレンドが発生している時に転換点を見るには「パラボリック」という指標をオススメします。MT4を使っている方ならば「挿入」→「インディケータ」→「トレンド」→「Parabolic SAR」を選択してください。
バイナリーオプションで勝率をアップさせるにはトレンド相場を狙って取引をするのがオススメです。しかしトレンドはいつまでも続く訳ではありません。例えば上昇トレンドが発生している際にトレンドが転換したのに今までと同じように「ハイ」で取引をしていたのでは負ける可能性が高くなります。
そこで相場の転換点を見るためにストキャスティクスやRSIを使ったとしましょう。確かにある程度の目安にはなりますが、この2つの指標はトレンド相場よりもレンジ相場での「レンジブレイク」を狙った分析に向いています。そのためトレンド相場で利用するとダマシにあう可能性も。
ストキャスティクスやRSIはオシレーター系指標と言って相場の過熱感を示すものです。このオシレーター系指標は主にレンジ相場で利用することが多く、トレンド相場に弱いという特徴を持っています。しかしここで紹介するパラボリックはトレンド系指標といい、名前の通りトレンド相場に強い指標です。
ここではパラボリックについてとどのようなシグナルの見方をするのかを紹介していきます。
パラボリックとは
パラボリックはSAR(Stop And Reverse)という指標を使ってトレンドの転換点を計るトレンド追随型のテクニカル指標です。パラボリックとは「放物線」という意味で、この指標を使った投資では基本的に常に買いか売りかのポジションを持ち続けることを前提としている手法。
例えば上昇トレンド時に買いで保有していた銘柄がパラボリックの分析で売りと出たら保有していたポジションを売却して、更に売りのポジションを取るという手法。これを「途転(どてん)」と言いますが常にポジションを保つ必要はなく、トレンドの現状や転換点を確認するのにもオススメです。
パラボリックはトレンド相場では有効な手段となりますが、あまり値動きのないレンジ相場ではダマシが多くなるので注意しなければなりません。ではどのような時に買い、どのような時に売れば良いのでしょうか。
パラボリックのシグナル
上の画像の赤い点がパラボリックです。ローソク足の下にあれば上昇トレンドを示し、ローソク足の上にあれば下降トレンドを示しています。パラボリックがローソク足の下にきたら「ハイ」にポジションを取り、ローソク足の上にきたら「ロー」にポジションを取ると良いでしょう。
またパラボリックを赤と青の円で囲んでいますが、これは相場が転換したことを示すものです。点が3つ以上出現したらトレンドが完全に転換したことを示し、その後トレンド相場になる可能性が強いということがいえます。
パラボリックの注意点
パラボリックをチャートに表示させる際にAF値という加速要因を設定しなければなりません。MT4ならば「ステップ」の値を決める必要があります。これは上昇トレンドでも下降トレンドでも永久に継続することはないという前提の元に計算に組み込まれパラボリックが時間とともに相場に追いつけるようにするためのもの。
通常は0.02から始まり0.02ずつ増えていき、0.20が上限です。MT4でも「ステップ」の初期値は0.02となっており、上限は0.2となっています。
この値を大きくすると相場の動きに近づきますが、ダマシが多くなってしまうのが欠点です。小さくすればパラボリックの線が緩やかになり、ダマシを減らすことが出来ますがタイミングが遅れてしまうことも。ダマシが少ないということはその分の変化の対応が遅れるということでもあるのでバランスが重要です。
銘柄によって値動きの性質が異なるため数値を変えるのが最適なのでしょうが、初心者にはちんぷんかんぷんでしょうしBOKUもよくわかりません。最初のうちは初期値のままにしておき、他の指標と合わせて使うのが良いでしょう。
バイナリーオプションでは取引チャンスとなるトレンド相場。このトレンド相場を使って上手く取引をするためにも転換点を把握するのはたいへん重要となってきます。パラボリックの使い方を覚えてぜひ取引にいかせるようにしてみてください。