【質問】
MT4の中に「Ichimoku Kinko Hyo」というものがあったので表示させてみたんですが複雑過ぎて何を参考にしたら良いのかわかりません。調べてみたところこの指標を使えるようになると分析もしやすくなるという書き込みを見ました。そこでこの指標を使いたいので「Ichimoku Kinko Hyo」の名前と分かりやすいシグナルを教えて下さい。
【回答】
MT4チャートに記載されている「Ichimoku Kinko Hyo」はそのまま「一目均衡表(いちもくきんこうひょう)」といいます。この指標は日本人が開発したためそのままの名前で使われています。
1936年に細田悟一という人が約2,000人のスタッフとともに7年かけてやっと完成させた指標で現在では多くの投資家たちが利用する指標に。一目均衡表を使いこなすのはプロのトレーダーでも難しいと言われていますが使いこなせるようになると上昇(下落)のタイミングからトレンドの強さ、いつまで続くかなどを見分けられるようになるとも言われています。
今回は折角質問されたので一目均衡表の分かりやすいシグナルを紹介します。初めて見ると確かにチャート内がごちゃごちゃして分かりにくいと思った方もいるかもしれません。しかしシグナルを掴むことができれば意外と使いやすいと思えるようになるのでぜひ使ってみてください。
一目均衡表に表示されている「5つの線」と「雲」
まずは一目均衡表を構成している線と雲についてどのようなものかを紹介していきます。上の画像を参考にしながら以下の説明を見てください。線の色と同じ色の名称が対応しているものです。
基準線
上の画像では少し見にくいかも知れませんが、青い線がこの一目均衡表の「基準線」です。これは過去26日間の高値と安値の中間値を表す線。一目均衡表を見る上で基準となる線で相場の方向性を示している。
- 基準線が上向き：上昇相場
- 基準線が下向き：下降相場
- 基準線が横ばい：レンジ相場
転換線
過去9日間の高値と安値の中間値を表す線
遅行スパン
当日の終値を26日前にさかのぼって記入した線
先行スパン1
転換線と基準線の中間値を26日先に記入した線
先行スパン2
52日間の高値と安値の中間値を26日先に記入した線
雲とは
先行スパン1,2の間の領域のこと。雲はローソク足が自信より上下どちらにあるかで「支持帯」と「抵抗帯」に分けられる。
一目均衡表を使った分析方法
ローソク足と雲を見て分析する
まず紹介するのはローソク足と一目均衡表の雲を参考に分析する方法を紹介します。
上の画像は上昇(好転)する可能性が高いときのシグナルです。順番に説明していきましょう。
1.ローソク足が雲を下から上に抜けた
2.ローソク足が雲の上にあり、基準線も上を向いている
3.上昇時の値下がりでローソク足が下の雲に届いた
次は下落(逆転)する可能性が高いときのシグナルです。好転する可能性が高いときのシグナルの逆ですので分かりやすいのではないでしょうか。
1.ローソク足が雲を上から下に抜けた
2.ローソク足が雲の下にあり、基準線も下を向いている
3.下落時の値戻りでローソク足が上の雲に届いた
線を参考に分析をする
次に紹介するのは基準線や転換線、遅行スパンを参考に分析する方法を紹介します。
まずは好転のシグナルを紹介します。これは先程よりも分かりやすいシグナルでしょう。
1.遅行スパンがローソク足を上に抜けた
2.転換線が基準線を下から上に抜け、基準線よりも上にある
次に逆転のシグナルを紹介しましょう。このシグナルも好転とは逆の動きをするので分かりやすいと思います。
1.遅行スパンがローソク足を下に抜けた
2.転換線が基準線を上から下に抜け、基準線よりも下にある
その他のシグナル
一目均衡表にはある一定の決められたシグナルが揃うと高い確率で上昇(下降)を見極められる「三役好転(三役逆転)」があります。
「ローソク足が雲を上(下)回り」「転換線が基準線を上(下)回り」「遅行スパンが26日前の相場を上(下)回る」時が「三役好転(三役逆転)」と言われるポイントでこの3つが揃ったときは強いシグナルになると言われています。
また5つの線がどれとも重なること無く上昇(下降)を続けている間は相場も上昇(下降)を続けることがあり、重要なポイントです。
勝率アップには欠かせない指標！
一目均衡表はシグナルが多く、覚えることも豊富ですので全てを理解するのは難しいかもしれません。しかしこのチャートを上手く使いこなせるようになれば勝率アップも可能に。
実際にハイローオーストラリアを一目均衡表を使って攻略してみた結果もあるのでぜひ参考にしてみてください。また一目均衡表はトレンド系指標に分類されるのでトレンド時には大いに役に立つでしょう。
